馬油とは馬のたてがみやお腹の脂肪から採取された油。現代では乾燥肌にやさしいスキンケアオイルとして、注目を集めています。そんな馬油にはどのようなスキンケア効果が期待できるのでしょうか。馬油がスキンケアに良い理由や選び方について解説します。

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馬油のスキンケア効果とは

馬油は人間の皮脂と構成成分がよく似ているため、とても肌になじみやすい性質があります。肌の健康を保つためには、水分と脂分をバランスよく保つことが大切なので、馬油の性質が肌に足りない皮脂の働きをカバーして、様々なスキンケア効果が期待できます。

皮脂汚れを落とす

馬油は浸透力が高く肌になじみやすいため、浸透させることで軽めのメイクや皮脂汚れが毛穴から浮いてきます。後は、ティッシュで軽く拭き取ればOK。クレンジングクリームの界面活性剤に抵抗がある人にもおススメです。

肌に油分を補給する

馬油はきめが細かく、毛穴に入り込むとすばやく肌に浸透。肌に不足していた油分が補給されるとともに、毛穴に水分の入るスペースをつくります。馬油を塗った直後でも、お肌にたっぷりと水分が補給されるでしょう。

肌を保湿する

馬油の後に肌へ化粧水をたっぷりと塗れば、天然の乳化状膜が形成。この膜が水分の蒸発を防ぎ、肌の潤いを保ちます。肌だけでなく、髪や唇などの乾燥にも効果が期待できるでしょう。

馬油のスキンケア成分

馬油は人の皮脂にすばやく浸透し、そこで形成される油膜が細胞を保護したり細菌類の侵入を防いでくれます。その他にも新陳代謝を活発にしたり、細胞を活性化させる成分が含まれています。ここでは、馬油のスキンケア成分について解説します。

馬油の主成分

馬油の主成分は、オレイン酸（不飽和脂肪酸）とパルミチン酸（飽和脂肪酸）の脂肪で構成されています。脂肪には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2種類があり、動物脂肪には飽和脂肪酸、植物脂肪には不飽和脂肪酸が多く含まれるのが一般的です。

しかし、馬油は他の動物脂肪と異なり、不飽和脂肪酸が多く含まれています。人の皮脂も不飽和脂肪酸が多く、皮脂と馬油はとても似通った脂肪酸構成比率となっています。

不飽和脂肪酸の効果

馬油には、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸などの不飽和脂肪酸が多いのが特徴です。これらの働きによって、以下のような健康効果が期待できると言われています。

・動脈硬化や高血圧の予防
・アレルギー症状の緩和
・血栓症の予防
・アトピー性皮膚炎を改善する効果

飽和脂肪酸の効果

馬油にはパルミチン酸という飽和脂肪酸が多く含まれています。パルミチン酸には抗酸化作用があり、体内のビタミンAを安定させるのが特徴。ビタミンAを安定させることで肌のターンオーバーを正常にし、シワ防止やニキビ予防の効果が期待できると言われています。

馬油の選び方

肌にとても良い効果が期待できる馬油ですが、購入時にはいくつか注意が必要です。ここでは馬油を選ぶ際にチェックしておきたいポイントを紹介します。

馬油の匂いをチェック

馬油は動物性天然油のため稀に獣臭い匂いが気になる商品がありますが、最近では脱臭処理が施されたり、無香料化によって匂いがほとんど気にならない商品も増えてきました。匂いが気になる方は購入前にチェックするか、「脱臭」「無香料」と記載されている商品を選ぶと良いでしょう。

酸化に気をつけよう

馬油はとても酸化しやすく、「熱」「空気」「光」が大敵です。そのため、下記のように容器が酸化に配慮されている商品を選んでください。

・茶色くて遮光性がある
・ガラス製である
・中フタなどで気密性が保たれている

また、購入後も酸化を防ぐために涼しくて光の当たらない場所に保管しましょう。保管場所のおススメは冷蔵庫。フタをしっかりと閉めて冷蔵保管しておくと、使用期間は２年ほどに伸びると言われております。

使いやすいタイプを選ぼう

馬油には、液体・クリーム・バームなど様々なタイプがあります。液体はオイリーな伸びの良さ、クリームは使いやすさ、バームは気になる部分に塗りやすいのが特徴。成分には大きな違いはないので、自分が使いやすいタイプを選びましょう。

まとめ

馬油はスキンケアだけでなく、ボディケアやヘアケアにも保湿効果が期待できる万能アイテム。誤って口にしても害になることがほとんどないため、赤ちゃんからお年寄りまで幅広く使えます。4000年前の中国から現代まで長く愛されてきた馬油。ぜひ、その保湿効果を実感してください。