厚生労働省が掲げている「事業場における労働者の心の健康づくりのための指針」では、メンタルヘルス対策として「セルフケア」「ラインによるケア」「事業場内産業保健スタッフ等によるケア」「事業場外資源によるケア」の4つを挙げています。

この中でも最も基本的な対策が「セルフケア」です。セルフケアとは自身で行うメンタルヘルス対策で、メンタル不調の進行を初期で食い止めるための重要な対策方法です。しかし、セルフケアの具体的な方法が分からないという人もいるでしょう。そこで今回はメンタルヘルス不調を防ぐためのセルフケア方法をご紹介します。

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ストレスを和らげるセルフケア方法

ストレスはメンタルに不調をきたす前に対処してダメージを和らげることが大切です。セルフでできるメンタルケア方法をご紹介するので、ストレスが溜まっていると感じた際は試してみてください。

快適な睡眠をとる

睡眠不足は疲労感の増加や情緒不安定を招き、ストレスが増える原因となります。また、集中力の低下にもつながり、睡眠不足から仕事のミスが増え、ストレスが溜まるという悪循環になるケースも多くあります。以下のポイントを抑えて、良質な睡眠を十分な時間摂るように心がけましょう。

• 寝る直前の飲食は控える
• アルコール・カフェインを控える
• 軽いストレッチなどで身体をほぐす（激しい運動はNG）
• パソコンやスマートフォンの閲覧・操作は就寝の1時間前には止める

生活リズムを整える

不規則な生活リズムは自律神経を乱す原因となります。自律神経が乱れると、不安や緊張感が高まり倦怠感や吐き気、頭痛、肩こり、めまい、不眠など様々な不調が引き起こされ、それらの不調のストレスでメンタルも不調をきたしてしまいます。毎日決まった時間に起きる、朝起きたら日光を浴びる、一日三食きちんと食べるなど、生活リズムを整えて自律神経の乱れを防ぎましょう。

バランスの整った食生活を心がける

食事とストレスには密接な関係があり、偏った食事を続けていると、知らず知らずのうちに身体にストレスをかけてしまっている場合があります。メンタルヘルスを整えるには、バランスの整った食事で様々な栄養素をしっかり摂ることが大切です。

よりストレスケアをするのであれば、精神を安定させる働きがある「セロトニン」を作り出す「トリプトファン」が含まれる「魚・肉・大豆（大豆製品）・乳製品・卵・ナッツ・バナナ」を積極的に摂るようにしましょう。

また、甘いものを食べるとホッとする人は多いですが、過剰に摂取すると血糖値の急上昇・急低下を引き起こし、イライラやストレスを増加させてしまいます。肥満など健康問題にもつながるため、甘いものは適量に抑え、食べ過ぎには注意してください。

軽い運動を取り入れる

運動は気分転換やストレス解消につながり、メンタル不調の改善に効果があると言われています。また、睡眠リズムの改善も期待できるため、ウォーキングやサイクリング、ストレッチ、ヨガ、ダンスなどの軽い有酸素運動を少しずつで良いので、日常に取り入れてみましょう。

悩みを周りに相談してみる

悩みは一人で抱え込んでいると考えが行き詰ってしまい、ストレスも蓄積してしまいます。悩み事があるのならば、家族や友人、同僚、上司など周りの信頼できる人に相談してみましょう。悩みを人に聞いてもらうことで気分がすっきりしますし、解決の糸口が見つかることもあります。もしも周りに相談しづらいという場合は、公的機関の相談窓口を利用すると良いでしょう。

メンタル不調はセルフケアで予防しよう

私たちが生活する上で、ストレスは誰にでも降りかかってきます。ストレスによってメンタルに不調をきたさないためには、日ごろからセルフケアで対処することが大切です。規則正しい生活を心がけて、ストレスを感じたら運動をしたり周りに相談したりして、溜め込まないようにしましょう。